死後離婚が増加!姻族関係終了届のメリットと遺産・お墓の悩みを解決

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配偶者が亡くなった後、残された義理の親やきょうだいとの関係に悩む人が増えており、最近もX(旧Twitter)で「『姻族関係終了届』の提出が再び増加」というニュースが話題になりました。

特に高齢化が進む中、50代女性を中心に「夫の両親の介護を丸投げされる前に動き出したい」という声が上がっています。

この記事では、「死後離婚」が増加している背景、気になる遺産や遺族年金お墓のルールメリットやデメリットまで、詳しく調べていきます!

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目次

なぜ「死後離婚」が増加している?選ばれる理由と3つの背景

死後離婚」は世間一般の言葉で、法律上の手続きは「姻族関係終了届」を役所に提出することを言います。

10年で1.5倍近くに急増している「姻族関係終了届」の提出件数

「姻族関係終了届」の提出件数は年々増えています。

  • 2012年度: 2,213件
  • 2022年度: 3,023件
  • 2024年度: 4,777件

(参照元:「政府統計の総合窓口」「政府統計の総合窓口」戸籍統計年計表 種類別 届出事件数

ここ10年ほどで提出件数は1.5倍から2倍近くまで急増しており、身近な選択肢になっていると言えます。

死後離婚(姻族関係終了届)が選ばれる3つの理由

実際に「姻族関係終了届」を出した人のリアルな理由を3つに整理しました。

【理由1】義理の親の「介護義務」をゼロにしたいため

法律上、義理の親の扶養義務(介護義務)はありません。

しかし、民法第877条第2項には「特別な事情があるときは、家庭裁判所は3親等内の親族(義理の親など)にも扶養の義務を負わせることができる」という例外ルールがあります。

もし義理の親を支える血縁者(配偶者の兄弟等)が誰もいなくなった場合、家庭裁判所から面倒を見るように言われてしまうリスクが数パーセントですが残ってしまいます。

そのリスクを完全にゼロにするために、「姻族関係終了届」が選ばれています。

【理由2】親戚付き合いのストレスを断ち切りたいため

生前から義実家との折り合いが悪かった場合、配偶者というクッションが亡くなったことで、関係維持がより苦痛になります。

お盆や正月の帰省、法事の強要、頻繁な連絡などから静かにフェードアウトしたいという本音が背景にあります。

【理由3】配偶者や義実家と同じお墓に入りたくないため

「死んだ後まで、配偶者の家族に縛られたくない。」「死後は自分だけの場所で静かに眠りたい」という、精神的な自由を求める気持ちが働いています。

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夫が亡くなった後の遺産やお墓はどうなる?

「死後離婚」を考えるときに考えるのは「お金の損得」や「お墓の管理責任」といった現実的な問題ではないでしょうか。

結論からお伝えすると、「死後離婚(姻族関係終了届)」をしても、お金の面で不利益を被ることは一切ありません。

【一覧表】死後離婚によって「変わること」「変わらないこと」

項目死後離婚後の状態詳しい理由・解説
亡くなった配偶者の遺産そのまま相続できる配偶者の死亡時点で法律上の夫婦であったため、相続権は100%守られます。
遺族年金の受給全額もらい続けられる国の遺族年金制度は「死亡時の配偶者」が対象なので、受給権は消滅しません。
子どもの相続権親、祖父母、どちらもそのまま継続する親子・祖父母との血縁関係は切れないため、財産を引き継ぐ権利(代襲相続権)は守られます。
義実家の扶養義務完全にゼロになる法律上の親族ではなくなるため、介護や金銭援助を求められるリスクが消えます。
お墓の管理(祭祀承継)引き継ぐ義務がなくなる義実家のお墓や仏壇を管理・継承する責任から法的に解放されます。

お金:遺産と遺族年金はしっかり受け取れる

生きている間に離婚をした場合は遺産を相続できませんが、「死後離婚」は、あくまで「配偶者の死亡時までは夫婦だった」という事実が残ります。

そのため、亡くなった配偶者が残してくれた遺産(預貯金や不動産)はすべて合法的にあなたのものになります。

遺族年金についても、あなたが他の方と再婚しない限りは全額が国から支給され続けます。

義理の親族から「関係を切るなら遺産を返せ」と言われるトラブルもあるそうですが、法律上、応じる必要はありません。

お墓:夫婦は同じお墓に入らなければいけない法律はない

上記で「死後離婚(姻族関係終了届)が選ばれる理由」として「配偶者や義実家と同じお墓に入りたくないため」と記述しましたが、実は法律を調べてみると、そもそも「夫婦は同じお墓に入らなければならない」などという決まりはどこにもありません

配偶者が生きているときから「将来はお互い別々のお墓に入ろうね」と話し合って決めておいても全く問題ないのです。

結婚を継続していようが、死後離婚をしようが、お墓の選択はいつでも個人の自由です。

ただ、「姻族関係終了届」を出すことで、義実家のお墓の維持費の請求や、法要の段取りといった「お墓を管理する重い負担(祭祀承継)」から法的に逃れることができるため、精神的な安心感が高まります。

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バレずに縁を切る!死後離婚(姻族関係終了届)のメリット

「死後離婚(姻族関係終了届)」という制度が選ばれている理由は、法的な効力だけでなく、「自分の意思だけで静かに、かつ確実に逃げ道を作れる」という実務上のメリットがあるからです。

メリット1:義実家の同意や許可が「100%不要」

通常の離婚であれば夫婦双方の同意が必要ですが、「死後離婚(姻族関係終了届)」は、残された配偶者(あなた)が1人で決定し、役所に提出することができます。

義理の親やきょうだいに事前に相談する必要は一切ありません。

メリット2:提出期限がなく、いつでも出せる

「姻族関係終了届」には提出期限がありません。

葬儀の直後でも、四十九日や一周忌が落ち着いてからでも、何年か経って義父母の介護問題がリアルに発生したタイミングでも、いつでも提出が可能です。

メリット3:役所から義実家へ「通知」がいくことはない

「姻族関係終了届」が受理されても、役所から義実家へ通知や連絡がいくことは絶対にありませんし、義理の親があなたの委任状なしで戸籍謄本を勝手に取得する権利はありません。

自分が伝えない限りは、100%バレずに安心を手に入れることができます。


ただ、義実家に「死後離婚」したことがバレていないがために、理不尽な介護や親戚付き合いを強要されてしまうことがあるかもしれません。

そんな時に、「死後離婚しているので、そんな義務は1ミリもありません!」と、後出しの切り札として突きつけてフェードアウトする人が増えているそうです。

痛快というか、なんというか……

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【重要】死後離婚の3つのデメリットと注意点

「死後離婚」にはメリットもありますが、知るべき注意点(デメリット)も存在します。

後悔しないために、以下の3つのリスクを頭に入れておきましょう。

デメリット1:一度提出すると撤回(取り消し)ができない

「姻族関係終了届」のもっとも大きなデメリットは、「一度役所に受理されたら、二度と元の親族関係に戻すことはできない」という点です。

法律上、撤回(取り消し)の手続きは存在しないため、以下のデメリット2、3も頭に入れ、よく考えてから提出する必要があります。

デメリット2:義実家からのあらゆる援助(経済的・育児)を頼れなくなる

こちらから一方的に「法的な縁」を断ち切るわけですから、「姻族関係終了届」を提出したことが義実家に知られた場合、今までの関係性が壊れてしまうことを予想しておきましょう。

「体調を崩したときに子どもの面倒を頼めない」「入学祝いや学費の援助をもらえなくなる」など、精神的・経済的なサポートを失うリスクがあります。

「孫との縁は切れないので援助は続ける」という義実家もあるかも?

デメリット3:子どもとの関係や、子どもの心情に悪影響が出るリスク

「死後離婚」をしても、あなたと義実家の関係が切れるだけで、「子どもと義理の両親(おじいちゃん・おばあちゃん)の血縁関係」は切れません。
子どもは将来、亡くなった配偶者の代わりに祖父母の財産を引き継ぐ権利(代襲相続権)を持っています。

しかし、親族関係を絶ったあなたに悪い印象を抱き、「義実家の遺産を孫(子ども)に相続させないよう遺言書で対策されてしまう」というリスクも考えられます

また、あなたが独断で「死後離婚」をして、おじいちゃん・おばあちゃんとの縁を切ったことを子どもが知った場合、精神的なショックを受けたり、親子間でトラブルに発展するリスクがあることも頭に入れておきましょう。

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死後離婚をしたら苗字はどうなる?

結論から言うと、「姻族関係終了届」を出しただけでは、あなたの苗字は「婚姻時の姓(配偶者の苗字)」のままです。

旧姓に戻したい場合は「復氏届」の提出が必要

自分の苗字を結婚前の旧姓に戻したい場合は、「姻族関係終了届」とは別に「復氏届」を役所に提出する必要があります。

  • 姻族関係終了届: 義実家との「親族関係」を終了させる手続き(苗字はそのまま)
    (あなたの「身分事項」の欄に「令和〇年〇月〇日 姻族関係終了届出」とバッチリ記載される)
  • 復氏届:夫の戸籍から抜けて自分の苗字(旧姓)の「新戸籍」を作る手続き
    (「結婚前の親の戸籍」に戻る選択肢もあり)

【注意】子供の苗字は自動的には変わらない

「復氏届」を出してあなた自身が旧姓に戻っても、「子どもの苗字」は自動的には変わりません。

子どもの苗字も自分と同じ旧姓に統一し、自分の新しい戸籍に入れたい場合は、以下のステップの手続きが追加で必要になります。

  1. 家庭裁判所へ出向き、「子の氏の変更許可」の申し立てを行う
  2. 家庭裁判所から許可を得た後、役所に「入籍届」を提出して自分の戸籍に移す

配偶者と死別して義実家と親族関係を断ちたいと思う頃には、子どもさんは大人かもしれませんが、知識として。

まとめ

死後離婚(姻族関係終了届)」の提出件数はここ10年で1.5倍以上に急増しており、現代の新しい選択肢として定着しつつあります。

今回の重要なポイントを、最後にもう一度おさらいしましょう。

本記事のまとめ
  • お金の権利は守られる
    遺産相続や遺族年金の受給権は100%そのまま継続します。
  • 同じお墓に入る義務はない
    夫婦が同じお墓に入る法律上の義務は元よりありませんが、義実家のお墓の管理負担から法的に逃れられます。
  • 義実家にバレずに単独でできる
    「姻族関係終了届」の提出に誰かの同意は不要。役所から義実家へ通知がいくこともありません。
  • 旧姓に戻すには別の手続きが必要
    旧姓に戻して自分の新しい戸籍を作るには「復氏届」、子供の苗字も変えるには「家庭裁判所の許可」が別途必要です。

「死後離婚」は、これまでの結婚生活で義務を果たしてきたあなたが、これからの長い人生を自分らしく、心の平穏を保ちながら生きていくための「前向きな法的防衛策」です。

義実家との関係に限界を感じたときは、いつでもこの「いつでも縁を切れる切札(お守り)」が手元にあることを思い出し、一歩を踏み出す勇気に変えてみてくださいね。

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